キャンディーズタイムズ 1976年9月10日 第4号

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キャンディーズファンクラブ全国支部機関紙

The Candies Times 第4号

編集/発行 キャンディーズタイムズ編集局 協力/渡辺プロ友の会キャンディーズファンクラブ 印刷/豊玉印刷株式会社


この夏「サマージャック76」は全国に嵐を呼んだ。
それはキャンディーズにとって、そしてファンにとって限りなく幸福だった…

 旅をした人もいるだろう、アルバイトをし働くことの素晴らしさを体験した人もいるだろう、朝早くから夜遅くまで受験勉強に明け暮れた
人もいるだろう−
精一杯の夏を過ごし満足している人や、悔いが残った人などその思いは種々雑多である。キャンディーズの三人は夏を全速力で駆けぬけた。
死のロードと言われた「サマージャック'76」は三人に考える暇を与えなかった。しかしそれを乗り越えて今、彼女達の胸に去来するものは苦しみをも含めた”幸福感”であろう。
今号はキャンディーズとファンのサマージャック'76の全記録を特集で送る。

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 オープニングは7月18日札幌・中島公園野多音楽堂のステージで
あり、閉めくくりの8月31日、名古屋、愛知勤労会館まで期間で言うと
45日、その間24ヶ所、50回の公演、動員した聴集は約10万人
(編集局調べ)という驚異的数字をキャンディーズは残した。

全公演地は、キャンディーズタイムズ第3号で掲載済の為ここでは
省くが主な所で前出の札幌、京都円山野音、大阪コマ、東京中野
サンプラザ、静岡三保文化ランドなど全国の主要都市や地方都市
など、キャンディーズショーの行われなかった所を捜す方がむずかしい位である。
 ここで忘れてはいけない事がある。サマージャックのキャッチフレーズは、”キャンディーズ族大移動”であった。そのキャッチフレーズ通り、
オープニングの「キャンディーズカーニバルインサッポロ」では、東京から全日空トライスターをチャーターし、ファン三百人が大挙札幌へという
前代未聞の企画も実行された。また、主に野外ステージの際には、全国支部からバスツアーで応援に行くという、多くの仲間の努力によって
行われた数々のイベントあった。サマージャック76は文字通り”夏を占領”であり”大移動”であったのである。

24ヶ所50公演−−のべ100,000人動員!!

「サマージャック76で忘れられないのはバスツアーやジェットツアーももちろんだけど、短波放送の”キャンディーズ情報局”もよかった。
キャンディーズのスケジュールを教えてくれるんで、遠くの公演の時でも心はキャンディーズの方に飛んでいたよ。いつでもキャンディーズの
そばにいるような気がしたもの。DJの大橋照子さんも感じのいいおしゃべりだったんで情報局が終わった今でも時々短波放送聞いてるよ」
こう語るのは神奈川のO・I君。彼はジェットツアーをはじめすべてのツアーに参加し、またツアーのない時でも、公演地を廻った。
おそらく彼は、サマージャックのステージを日本一多く見た人だろう。
彼ほどではないにしても短波放送の”キャンディーズ情報局”はファンにとって、特に地方に住む者にはありがたかった。キャンディーズは
そのために全国どの地に行ってもファンの大歓迎を受けたのだ。もちろん、移動の列車や、宿泊先を公開するということは、一つ間違えると
彼女達の休息を奪い大混乱を招く事にもなりかねなく、多少心配されていたのだが、終わってみると何一つ事故は起きなかったのである。
この事はファンが紳士的であった、という事で、評価されていい、と思う。

 サマージャックの二本柱「野外ステージ」と「ミュージカル」、そのミュージカル「スタンバイOK」は既に知っている通り、春3月の日劇公演
から始まり、サマージャック後も10月いっぱいまで公演される。
スタート時に公けにされたことは、「キャンディーズは今年一年、この『スタンバイOK』をもって全国を廻る。その長い公演の最初と最後では
当然キャンディーズは変わっているはずだ。それは”成長”ということだが、”成長”そのものの大小が問題である。大きく成長するか少さな
成長で終わるか、それは三人の努力にかかって来る。大きな成長をした時は、ミュージカルのスケール自体がキャンディーズには窮屈になり、
当然、内容の変更も起こりうる。この関係者の言葉通り、梅コマ公演から後はミュージカルが変わった。
この事も大きな収穫の一つにあげられる。
 一日も休みのなかったキャンディーズにとってこの夏は決して単なる”楽しい思い出”ではなかったに違いない。
苦しさを乗り越えて得た、真の幸福なのである。そして我々ファンにとっても、キャンディーズの全力を出しきっている姿に接し、限りなく幸福
だった。夏は去った。遠くに秋の足音が、そして、あの国技館カーニバルの足音が聞こえる−


キャンディーズの甘い香りを翼に乗せて…
チャータージェットは札幌へ!!

 7月18日、日曜日、日本列島が真夏の日ざしに輝きつつある一日キャンディーズにとって歴史的な一歩、サマージャック'76の
オープニングをむかえた。この日、札幌中島野外音楽堂の「カーニバルインサッポロ」へ、キャンディーズ族300名をのせたチャー
タージェットが羽田空港を飛びたつのだ!!金三万円也を払い、一行に加わった記者の手記をここに掲載し、タイムズ読者諸君に
その感激を味わってもらいたいGO!GO!キャンディーズ。

さあ出発だ!
【6時45分】羽田空港に集合。受付でスケジュール表、参加バッジTシャツを渡された。ロビーにはキャンディーズもいる。眠かった目もバッチリ!みんなと一緒にジェット機へ。ここで記念撮影。取材のカメラマンてすごいね。パチパチとるんでビックリ(写真左)
【7時15分】いよいよ離陸。僕、飛行機はじめて。その力強さに大感激。機内のミュージックリストの中に「夏が来た!」があってまた感激!
そろそろ札幌っていう時キャンディーズがキャンディーを手渡してくれた。あこがれのランちゃんに「どうぞ」といわれて、もう、ウレシ〜〜。
【8時40分】さすがジェット機、もう札幌。北海道の空気はあくまでサワヤカ。深呼吸なんぞして、気分満喫。バスでホテルへ。
【10時00分】ホテルに荷物を預けて”ファンの集い”の会場、道新ホールへあたふたと出発。この頃になるとまわりの人達とも気軽におしゃべりができちゃうのだ。ファン同士っていいなあと感じたのです。キャンディーズはこの時写真取材で市内廻り。

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【11時00分】札幌のファンと一緒にファンの集い。キャンディーズが
登場して質問会や抽選会。抽選会ではなんと、キャンディーズの身に
つけてるアクセサリーまで賞品に出た!「当れ!当れ!」と心の中で
叫んだけど、あ〜あ、ハズレ。
最後に全員と握手して集いは終わりましたのです。
となり男の人が一言「この手洗わないゾ」
そうですそうです。僕も洗いません。
【14時00分】全日空ホテルにチェックイン。三人部屋の一人は大阪から。一人は埼玉の人。すぐ友達になる。なんでもこのツアーの60%の
人が東京以外の人だそうです。遠くは九州から参加の人が数名。

ショーまでは自由行動なんで部屋の人と一緒に初夏の札幌の町を散歩。ほんとに空気がおいしいのですよ。ウン。

ステージ始まる!
【18時00分】さあ!胸がドキドキして来たぞ!これから「キャンディーズカーニバルインサッポロ」が始まる!まだあたりは日が沈みきって
いないので薄明るいのですジェットツアーのファンがまず「キャンディーズ!キャンディーズ!」の連呼、続いて札幌のファンも!僕も
まけていません。精一杯の大声を出しました。出た!出ました!ステージからポン!という音と共に煙が三つ立ち昇ると、ランスーミキの三人
が、そこで僕は「あっ!」といってしまったのです。
なんと三人がキンキラの宇宙服みたいな衣裳を着ています(あとでこれが”仮面ライダールック”と呼ぶと知って、ナットク。)
もう目はチカチカ、頭クラクラ「ゲットレディー」から数曲「ザッツザウェイ」の次「ドウイット」です。ここでキャンディーズは半透明のマントを
つけたのです。この踊りがグー!なのです。かっこいいのです。思わず見とれてしまいました。MMPの演奏後再び三人登場静かに
「秋のスケッチ」他を唄った後オリジナルメドレーです。もう、僕のまわりの連中も精一杯声援です。

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前の方のファンがステージに殺到、ランが大変です。ファンに手を引っ張られ、たおれました!もう会場は大興奮。紙テープが飛ぶこと飛ぶこと、
その数二千本!「春一番」「プラウドメアリー」「アイビリーブ−」と続くラストは全員総立ち!「アンコール」の声はいつまでもやみません。
ついにキャンディーズはアンコール曲「夏が来た!」を力を振りしぼり歌ったのです。 終了後もまだ興奮がさめません。みんなと一緒に手をとりあって、わめいていました。もう体中汗びっしょり、でもなんとなく爽快なんです。
ホテルではパーティがまっています。わが一団は退去して地下鉄へ!

楽しかったパーティ
【21時00分】さあキャンディーズと夕食パーティです。ちょっぴり寒いホテルのガーデンでバーベキューです。
テーブルにはマトン、トウモロコシ、などなど山盛り…とまではいかなかったけど、盛ってあります。大声を出したんで腹ペコの僕は、おにぎりを
かぶりつきつつ、肉をも口に運んでおります。キャンディーズを拍手で迎えます。
キャンディーズと同じ所で同じものを食べられるなんて最高です。
みんなのりにのっちゃってパーティーはいつまでも続きました。
【23時00分】部屋にもどった僕は疲れがドッと出て、ベットにバタンキュー。明日の朝も早いのです8時半のジェット機に乗るんです。
【19日6時00分】ロビー集合、お弁当をもらったのですが全員に、なんと、キャンディーズの手紙が入っていました。前夜のショー終了後に
書いたメモ程度のものですけどキャンディーズの暖かさに、涙が出るほどうれしかった…。
改めてお礼をいいます。
「どうもありがとう、キャンディーズ」

ジェットはTOKYOへ
【8時30分】羽田に向かって出発とっても短いツアーだったけど、僕の胸には思い出がいっぱい。眼下に雲をながめ。キャンディーズのファン
である喜びにもう一度ひたっていました。お土産は何も買いませんでした。
この思い出とキャンディーズの手紙が、僕の何事にも変えがたい青春のお土産なのです。

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豪雨の中、最後まで熱唱!!
ずぶぬれのファン4000!!

 サマージャック76も後半に入った8月15日、キャンディーズは4ヶ所目の野外ステージを静岡県三保文化ランドで公演した。遊園地のステージではあったがCパターン(ファンクラプ紙第7号参照)のステージではなく、Bパターンのショーを見せてくれた。

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 というのもこの日、東京近辺唯一の野外ステージということで、東京のファンらもぜひ見てもらおうと、ファンクラブではバスツアーを企画したのである。
朝新宿駅西口を出発する頃、天気は雨、中止を心配しながらもバス5台、三百人のファンは東名高速を一路静岡へ、バスの中ではテープを流して声援の練習や、キャンディーズやファンクラブに対する意見交換会などを行う。途中バスの一台がパンクするというアクシデントも無事克服。文化ランドに着いた頃には雨もあがってひと安心。この日は一部があいざき進也、そして、その後6時からが「キャンディーズオンステージ」という事でしばし一行は休憩。
6時からのステージはいつもながらの興奮を呼び起こすショーであったが終演近くに一時あがった雨が再び落ちてきた。
それも台風が来たかのような、大粒の激しい雨が容赦なく降ってくる。もう全員ズブぬれ。ステージには屋根があるのでキャンディーズは多少はすくわれるがそれもあってなきに等しい。キャンディーズもファンを気づかうのだが、とうとうプログラムに含まれていた「プラウドメアリー」をカット、雨足が多少弱くなった合間に鳴り止まぬ「アンコール!」の拍手にこたえ「夏が来た!」を最後にショーは終了。
バスにもどったファンはもう全身ビショぬれ。シャツをぬいでそのまま東京へと帰ってきた。雨中に照明をあびて飛びかう紙テープ、そしてファンの声援は印象深いものだった。

カーニバルへGO!
全キャン連旗上げ
 去年のカーニバルの熱狂と興奮を君達は忘れてはいないだろう。当日国技館に行けなかった人でもライブを聞き、今度は必ず見に行くと考えている者は多いだろう。そのカーニバルが10月19日再び国技館に帰ってくるのだ。昨年のカーニバルは有形無形、数多くのものをキャンディーズに残した。
”ステージへの自信”や”この一年歌い続けた「プラウドメアリー」”など数限りない。  そのカーニバルにぜひ我々も力を貸し成功させよう。と、8月25日、東京、代々木オリンピックセンターで400人のファンが結集し、ミーティングを開いた。
活発な意見交換の後、みんなでチラシをまく、手わけしてポスターをはる。前夜祭を行う。など数項目が決議された。なお、この集会は「全キャン連集会」として9月18日、10月2日の両日も開かれることが決まった。
 キャンディーズにとってある意味では昨年のカーニバルが”スタート”であったと言える。今年もまた、彼女達も、我々ファンも新しい発見をすることだろう。

大阪初の長期公演
−梅コマに嵐を呼ぶ−
 8月1日から4日間、キャンディーズは初めて大阪・梅田コマ劇場で8ステージを公演した。サマージャックの折り返し点のこの公演は頭初3日間の予定を一日延長し4日間。そのため休日にあてられていた4日もステージを務めキャンディーズには休暇はなくなった。
 梅コマショーでも、他の会場と同様「スタンバイOK」を上演したのだが、これを機に内容が一部変更された。
大きくは”おじさん”役のディブ平尾の歌が挿入された事、レッスン部分が多少縮められた事などある。春から比べてみるとキャンディーズの演技はスムーズになって来ている。共演者との良い意味での”なれ”もあろうが、演技者としての自覚や努力がキャンディーズを大きく成長させたのである。
 初日、東京からのバスツアーがショーを盛り上げていたし、関西のファンもそれに刺激され、二日目からも盛況であった。
なお、この公演は関西テレビで収録され、9月にオンエアされる。

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京都円山公園グループツアーに参加して
名古屋市 飯田 敏夫(15歳)
 7月25日僕は京都にキャンディーズショーを見に行きました。中部支部のツアーに参加したのです。サマージャック76のショーは8月31日に地元の名古屋であるのですが、8月まで待ちきれないのと京都は野外ステージという事を聞き、京都まで行ったのです。ところでこのツアーは始めバスツアーの予定でしたが、都合で新幹線ツアーに変更されました。バスの中でみんなと一緒にワイワイ騒ぎながら行く事を楽しみにしてたのですがちょっぴり残念でした。
でも新幹線でも友達が出来たりしたので、まあ満足しています。一週間前の札幌のステージがすごかったと聞き(僕は残念ながら札幌に行けなかったのですが、中部支部の仲間で行った人が何人かいたのです)期待していました。しかし京都は暑かったです。2時の開演という信じられないような(!?)時間なのでこの暑い中キャンディーズがたおれなければいいなと心配でした。
でも始まるとそんな心配はふきとびました。キャンディーズが暑さをふきとばす元気で歌ってるんです。東京からのファンらしい一団が大阪の方からも見に来ているようです。でもどうしても残念なことがありました。

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それは、札幌で着たという”宇宙服”を着なかったことと、バックがMMPじゃなかった事です。理由があるのでしょうが、楽しみにしていただけにがっかりしました。途中で雨がパラついたりしたのですが、キャンディーズの真剣さに感激しました。


キャンディーズ創作ミュージカル
「スタンバイ OK」
 数々の思い出を残したキャンディーズ初のミュージカル「スタンバイOK」も10月を持ってその幕を閉じる。今回は”インフォメーションコーナー”を休載し、「スタンバイOKナンバー」を特別企画として組んでみた。ミュージカルナンバーを活字にし、合わせてそのスタッフ、出演者も掲載することにより、この「スタンバイOK」が一人一人の胸で永久に生き続ける事に少しでも役立ってもらえるなら幸せである。
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キャンディーズ創作ミュージカル
「スタンバイOK」

作    小山内 美江子
演  出 加藤 盟
振  付 西条 満
作  詞 森 雪之丞
作  曲 小六 禮次郎
美  術 阿部 信行
衣  裳 マコ 藤島
     ナナ 篠田
音  響 関  進
照  明 村上 宗久
舞台監督 杉山 俊雄

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主題歌  穂口 雄右
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製  作 渡辺プロダクション
     大里 洋吉
     池田 潤
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<登場人物>
ゲ ラ  伊藤 蘭
ポッチ  藤村 美樹
プッチ  田中 好子
青 年  塚田 記久
青年の姉 瀬畑 佳代子
おじさん ディーブ・平尾
仲間たち 大和田 信
     和田 健一郎
     竹中 好徳
     沢村 尚志
     富島 健之
     浜野 良
     岡田 晴雄
     池田 辰巳
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演 奏  MMP
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あなたは誰?
RANの夢…恋のタッチダウン
※「恋のタッチダウン」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。

SUEの夢…ふたりぽっちの夜間飛行
※「ふたりぽっちの夜間飛行」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。

MIKIの夢…愛の回転木馬
※「愛の回転木馬」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。
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許せない

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※「許せない」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。
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祈り
※「祈り」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。
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夢のかけら
※「夢のかけら」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。
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天国旅行
※「天国旅行の唄」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。
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私を思い出して
※「私を思い出して」の歌詞が掲載されていますが、著作権法の関係で記載しません。


※キャンディーズタイムズ編集局 より転載


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Last-modified: 2019-12-21 (土) 16:10:25